近年、弊社の地下坑道から採掘される陶石や蝋石を使って、新たな備前焼づくりに取り組む作家さんが増えつつあります。

 


森さんの展示を紹介するパンフレットと弊社にご提供いただいた作品群。

 

森一朗さんもそんな中のお一人で、弊社の陶石を精製したセリサイト粉末をご提供いたしました。今回の展示でも何点かセリサイトを使った作品がありましたので、許可をいただき、天満屋の個展で撮影させていただきました。

 


こちらの細工物はすべてセリサイトでできています。かなり細かいですね。

 


こちらは鋳込みで作られています。セリサイトだけでこんなふうにできるのはちょっと驚きです。

 

備前の土とセリサイトの両方を使った作品。独特の雰囲気が出ますね。

 

展示会の全景。備前の土のみで作った伝統的なタイプもあります。


個展はすでに終わっていますが、今後も土橋陶石を使った作品が登場すると思うので期待大です!

 

備前焼は「日本六古窯」に数えられるほど知名度の高いものですが、その伝統に甘んじることなく、次々と新しいものを作っていかなければならない、そんな気概を感じます。

 

私自身、陶磁器の原料となる鉱石を日々掘っていながら、備前焼との接点がまるでなかったのが不思議なくらいだったので、今こうして新進気鋭の備前焼作家さんとお付き合いができることは大変うれしいです。

 

岡山県の備前市は、正直そんなにパッとしたところはありませんが、文化面では備前焼の伝統があり、産業面では日本有数の耐火れんが・耐火物の産地でもあります。人間と「火」に関わる仕事を古代から続けてきた町であり、そういったユニークなところを日本や世界にアピールしていきたいと思っています。

立派な盾をいただきました!

 

7月4日に開催された、TOTO様のサプライヤー向け方針説明会にて、品質・原材料部門において優秀賞をいただきました! 初めての受賞です。誠にありがとうございます。

 

賞状もいただきました。会社で賞状をいただくのは20年ぶりくらい。

 

TOTO様には、おそらく半世紀近く弊社で採掘される陶石を納めております。皆さんが普段使っている腰掛け便器、あれって陶器ですよね。まさにあの陶器に弊社の陶石が使われているんですよ。

 

弊社にとっては最大のお取引先であり、大変長いお付き合いとなっていますが、この度、品質についてご評価いただきました。5年ほど前、品質面でやや問題があったところがありましたら、その問題がTOTO様との連携で解消されて、この数年はとても安定した原料をご提供できる状態となりました。

 

天然資源ということで、不安定な部分があるのは事実ですが、品質が安定したことから、採掘や生産がかなり効率的になり、安心して出荷できる体制が整いつつあります。

 

あとは、産出量がうまくコントロールできれば、品質と合わせて供給面でも安定性が高まります。これが今の課題ですね。地下鉱脈の正確な付帯状況がわかればいいのですが、これはかなり難しい課題です。10年かけてデータを集めていますが、まだ10年くらいかかりそうです。

 

ともあれ、優秀賞をいただくのは大変名誉なことです。
これからも品質の安定性を維持しつつ、次の課題に挑戦してまいります。

今年はうまくいってます!初めてですよ!

 

今年もツバメがやってくる季節になり、4月下旬から弊社の事務所にもツバメのカップルが巣作りにやってきました。例年うまくいかず、がっくりすることが多いので、しばらく様子を見ていたのですが、なんと今週になってヒナがいることが確認できました! やったあ!って感じです。

 

鉱山事務所の屋根の下に作ってます。わかりますか?
弊社の鉱石で巣を作っているため、乾燥するとぱっかり割れてしまうことから、これまでうまくいきせんでした。そこで昨年2月、ツバメの到来を見越して木材で補強しました。不器用なんで見た目はイマイチです。

 

これまでの経緯は過去のブログでご覧ください。

 

ツバメが今年も巣を作っています(2020年5月17日)

春に向けてツバメの巣を補強(2021年2月14日)

ツバメの巣、その後(2021年5月29日)

 

今週の火曜に、ふと巣を見上げてみたら、ちんちくりんの頭が見えていて、ヒナがいることを発見しました。
そこで昨日、望遠レンズをつけて遠くから撮影しました。

こっちを向いたヒナが2羽います。頭の毛が面白いです。
まだ小さいためか、ほとんど鳴きません。そのため生まれたことに気づきませんでした。

親鳥は頻繁に餌を運んできます。夫婦2羽で大忙しです。
親鳥が戻った時だけヒナが顔が出します。親鳥が離れると、再び巣の中にこもって大人しくしています。

親鳥が餌をやっているところです。よく見ると4羽いることが確認できます。
まだ目が見えないようで、親が戻ってきても、どっちにいるのかわからないようです。

餌をやっている姿です。ヒナ鳥はなんだか恐竜みたいに見えます。やっぱり恐竜の子孫なんですねぇ。

親の帰りを大人しく待つヒナたち。

ヒナが生まれたのはうれしくてたまらないのですが、みんなちゃんと育ってくれるか心配になってきました。この辺りはカラスもいると蛇もいるし、なんだか不安です。そんなわけで毎日ハラハラしながらも、ヒナの様子を楽しく眺めております。

 

コロナだの戦争だの世の中がなかなか落ち着かず、今後どうなるか不安な日々を過ごしていますが、それでも事務所にツバメの巣ができてヒナが育っているので、今年はいい年になると期待しております。

地元の山陽放送ニュースにて、4月5日に備前焼作家の石田和也さんが紹介されました。「伝統と革新 備前磁器」とのことで、弊社の陶石を使って作品作りに取り組んでいる石田さんと一緒に、弊社鉱山も紹介してもらってます。現在、オンエアの様子はYoutubeでご覧いただけます

 

スクリーンショットで、放送の様子をちょっとご紹介しましょう。

 

備前焼の陶芸家、石田和也さん。

 

備前焼なのに白い作品があるのがユニークですよね。弊社陶石を使った作品です。

 

出ました!弊社です。

 

弊社の鉱床の成り立ちについてもご紹介いただいてます。

 

別に出たがりというわけではないですが、まあ出ることになりますよね。社長だし。

 

石田さんが構内で粘土のようになった陶石をシャベルで掬っている様子。

大型重機が行き来した後の坑道には、陶石が砕かれて、もりもりと粘土のような感じで溜まっています。これをたくさん集めて作品を作ってらっしゃいます。

 

岡山市のデパート、天満屋で開催された個展の様子です。この作品はさっそく他県の方が買い付けされたそうです。

 

石田さんは現在も弊社原料を使って、精力的に作品づくりに励んでらっしゃいます。今後の活躍が大変楽しみです!

 

陶芸家の皆さん、よかったら弊社の陶石で作品づくりに挑戦してみませんか?

お気軽にお問い合わせください。

2022年2月11日付・山陽新聞

 

弊社の鉱石や粘土を使って作品作りに挑んでいる、地元の若手備前焼作家・石田和也さんが山陽新聞に紹介されました。弊社のことも載ってますよ。石田さんは、弊社の坑内で直接自分の手で集めた粘土を使って独自の作陶を行なっています。そうしたユニークな取り組みが紹介されている記事です。

 

来月には、岡山市内の大型百貨店、天満屋にて個展も開催されます。
今まで誰も見たことがない新たな備前焼「備前磁器」が多数展示されることになるでしょう。楽しみです!

 

この新聞取材でお越しの際、作品を頂いちゃいました!ご覧ください。

 

従来の備前焼とは全く違っていて、それでいて、なんとなく弊社・土橋鉱山を象徴するような素敵な器になっています。このゴツゴツした感じでふんわりと柔らかい白が、うちのヤマっぽく感じるんですよ、あくまで私自身の印象ですが。

この作品に花を生けて応接に飾りますので、弊社のお越しになったお客様には是非ともじっくりご覧いただきたいと思います。

 

それと、取材の際に石田さんの助手の若い方が撮影された、坑内で粘土を採取する石田さんの写真をいただきました。

 

1月の真冬ですが、坑内は気温が17度くらいあって、少し体を動かすと汗だくになってしまいます。こうした集めた粘土でまた新たな作品をどんどん作っていくそうです。

 

ともあれ、3月に開催される天満屋での個展が楽しみです。

その様子もまたこちらのブログでご紹介いたします。

 

ちょっと驚きの事実なんですが、弊社で採掘している蝋石が原料となっている洗顔剤があるんですよ。私自身、洗顔剤のメーカーさんからお声をかけていただくまで全く知りませんでした。それが「ルナレーナ化粧品」様の「ワーキーズ 備前産粘土洗顔パック」です。

 

ルナレーナ化粧品」公式サイトより


「備前産」とありますよね。原料は弊社の蝋石です。

蝋石を微粉化した「蝋石クレー」という製品があり、こちらも備前市の吉永という地区で生産していますが、正確には、この蝋石クレーを使って作った洗顔料なんです。蝋石クレーは真っ白な粘土で、主に塗料に添加する塗工剤やゴムの難燃剤として使われています。陶磁器の釉薬などにも利用されていますが、まさか洗顔パックに使えるとは知りませんでした。


2年ほど前に「ルナレーナ化粧品」様からご連絡をいただき、新たな蝋石の利用法を知ることができました。また今年10月から、岡山県の地元大手百貨店である天満屋のネットショップにて販売が始まったとのことで、ご案内させていただきました。

 

天満屋のネットショップより

 

弊社のような鉱山と美容業界というのは、かなり面白い取り合わせですよね。
でも実は意外とそうでもないんです。弊社で算出される陶石は「セリサイト」と呼ばれる鉱石ですが、このセリサイトはものによってはファンデーションの原料として大変貴重な存在です。日本で採掘できるのは愛知県の粟代鉱山(三信鉱工株式会社)だけで、業界的には大変有名な鉱山です。

 

残念ながら、同じセリサイトでも弊社のセリサイトはファンデーションには向いていません。これまで行くつかの業者さんが試してみましたが、諸々の理由でうまくいきませんでした。技術の問題ではなく、原料の性質そのものが合っていないようです。

 

そんなわけで美容業界への進出は無理だな、と思っていたところ、まさか洗顔料でご利用いただいているとは、大変ありがたいことです。蝋石クレーは物性にユニークな特徴があるため、塗工剤に利用されていますが、他にもこの物性を活用する方法があるかもしれません。ネバっとしたもので何か用途があれば、お気軽にお問い合わせください。

この度、産業遺産学会より、弊社・土橋鉱山の施設が「推薦産業遺産」に認定されました。産業遺産学会というのは、主に明治以降の近代化に貢献した産業に関わる有形・無形の様々なものを調査研究する学会で、学者や研究者はもちろん、私のような一般人も参加できる開かれた学会です。

 

私の場合、土橋鉱山を引き継ぐ前から鉱山に興味があり、日本中の廃鉱山や現役鉱山を見て回るのが趣味だったので、学会誌を見たり、学会に属する研究者の方の本を読んだりして参考にしておりました。そんな中、土橋鉱山自体を学会の推薦産業遺産にしてみては、とのお声掛けをいただき、この度、認定していただいた次第です。

 

「推薦産業遺産」というのは、国や自治体などの文化財にはなっていないものの、産業遺産として重要であり、多くの人々にその重要性を知ってもらいたい、といった案件について、産業遺産学会が独自に選定するものです。認定されたからといって、特に規定や拘束力はありませんが、放っておいたら消えていってしまうような産業遺産を少しでも知ってもらいたいという考えから行われています。

 

弊社の鉱山施設の中では、立坑や巻上機、鉱車などが推薦産業遺産に認定されました。備前市には蝋石鉱山がたくさんありましたが、ほとんどの鉱山が閉山しており、現役でこれらの鉱山施設を有するのは弊社のみとなっています。というか、巻上機に関していえば、現役鉱山で稼働する状態で保存しているのは、おそらく弊社だけではないでしょうか。実際、動く状態で残すのは大変です。

鉱山のシンボルである立坑櫓。ボロですが立派に現役です。

 

巻上機。地下坑道と地上の行き来をするためのいわばエレベーターです。

鉱車とロッカーショベル。いわゆるトロッコですね。こちらはさすがに現役ではありません。

 

コロナがだいぶ落ち着いてきましたし、コロナ前にやっていた弊社の見学ツアーも復活できるかもしれません。その際は、ぜひとも「推定産業遺産」に認定された鉱山施設をご紹介いたします。もう少しの辛抱ですねぇ。

有田焼といえば日本で最も有名な陶磁器のブランドです。
佐賀県の有田町が有田焼の産地ですが、海側の伊万里市、またお隣の長崎県波佐見町も含めて、日本屈指の磁器の生産地となっています。日本における磁器の発祥地で、瀬戸や九谷も有田・波佐見などの肥前から技術を学んで陶磁器の生産地となりました。

 

そんな有田焼に原料を供給しているのが、佐賀県嬉野市の塩田地区にある粘土屋さんです。塩田地区では、有田焼や波佐見焼の原料となる天草陶石を粘土に加工する工場がいくつかあります。渕野陶磁器原料さんもその中の1社で、今回はご縁があって、同社が発行するニュースレター「ジキよまんば!!」に土橋鉱山の紹介文を掲載していただきました。

 

実際は紙で配布されていますが、PDFをいただきましたので、こちらに掲載します。
ジキよまんば27号
なおバックナンバーは、渕野陶磁器原料さんのホームページに掲載されています。

弊社以外の陶石・長石の鉱山が紹介されている号もあります。

 

これを契機に、ぜひとも有田・波佐見でも土橋鉱山の認知度を上げていきたいところです。

有田や波佐見で使われる原料は熊本県の天草陶石が一般的です。弊社の土橋陶石は、現在のところテスト出荷があるのみで、土橋陶石を使った有田焼や波佐見焼が生産された実績はありません。まさに新規開拓の最中です。天草陶石と土橋陶石はよく似ているところがありますが、焼き上がりの色味が違ったり、成分にいくらかの違いがあり、まったく同じようには使えないようです。

 

私としては、何かうまい具合にご利用いただいて、ぜひとも土橋陶石で作った有田焼や波佐見焼が実現することを願っています。ありがたいことに、地元の窯業試験場などでいろいろとテストをしてもらっており、将来的には原料としてご利用いただくことがあるかもしれません。

 

個人的には、有田や波佐見の町や風景がとてもいいですし、あの辺りは海も山もあってご飯がおいしいので、何とかレギュラーのお客さんを見つけて、年に1回か2回、出張と称して肥前旅行を楽しみたいと思っている次第です。


NEU」のサイトより転載しています。

弊社鉱山のある備前市はご存じの通り、日本六古窯の一つに数えられる備前焼の産地です。そもそも、この地に備前焼があったこと、また製鉄に必要な耐火煉瓦の原料となる蝋石があったことで、明治以降今日に至るまで、耐火物の一大産地となりました。

 

ただし、三石の蝋石自体は備前焼にはなっていません。備前焼は備前市内の特定地域の田んぼや畑の下に付帯する赤土などを主な原料としており、窯から出した際の色合いも赤茶色が多く、蝋石のような真っ白さはありません。

 

この地で蝋石が採掘されるようになって100年以上経ちましたが、三石蝋石を備前焼に使ってみる、といった試みはあまり行われていませんでした。

 

ところが近年、若手の備前焼作家さんを中心に、三石蝋石を使った、これまでにない備前焼への挑戦が始まっています。 そうした取り組みの一つが、山本周作さん・領作さんの二人が立ち上げた「出製陶(いずるせいとう)」による新プロジェクト「NEU(ヌー)」です。最近公開された「NEU」のサイトから、いくつか写真を拝借しましょう。

いずれも「NEU」のサイトより転載しています。

 

どうですか? すごくかっこいいですよね。
備前焼の土と弊社・土橋鉱山から採掘された土橋蝋石を調合した、独自の坏土が特徴で、デザインもモダンです。普段使いの食器として、生活に溶け込む備前焼を志向した作品となっています。


今後出てくるラインナップです。「NEU」のサイトより転載しています。

 

備前焼というと、僕のイメージは赤茶けた灰皿や花器のイメージで、コーヒーを飲んだり、カレーを食べるにはちと使い勝手がよくないイメージでした。でも「NEU」の作品群を見ると、普段のちょっとした食事に使えそうで、とても楽しみです。

 

自分たちが毎日、地下の坑道で掘り出している蝋石がそのまま食器になるなんて、何だか不思議な感じです。これまでも、弊社の石はホテルディナーの食器やティーセット、ホームセンターの土鍋などにも使われているのはわかっているのですが、今回の「NEU」はより身近に感じますね。

 

なお、「NEU」に使われているのは、弊社で採掘しているパイロフィライトという名の蝋石です。パイロフィライトの原石を水簸加工した微粉砕品である「蝋石クレー」が今回の坏土として調合されています。ご興味のある方は弊社までお問い合わせください。

 

ちなみに、弊社の主力であるセリサイト系の蝋石、いわゆる「陶石」とはまた別の原料です。陶石は、その名の通り、陶器・陶磁器の原料としてご利用いただいてますが、こちらは工業製品としての陶器、陶磁器での利用がメインです。

 

セリサイトは焼成した際の焼き締まりがかなり強いため、手作りベースでの陶芸ではやや扱いが難しいかもしれません。これまで陶芸家さんとのやり取りでわかってきたことですが、単純に白い器を作るならば、パイロフィライト系の「蝋石」を使った方が無難なようです。

パイロフィライト系、セリサイト系のいずれについても、微粉の製品を弊社でも取り扱っているので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

 

「NEU」はまだプロジェクトが立ち上がったところで、販売などは始まっていません。販売が始まったら、またこちらでご案内いたします。

いい色に仕上がってます。

 

昨年6月、新規事業になったらいいな、というビジネスと単なる個人的趣味から、弊社の地下坑道で梅酒を漬けたらどうなるか、実験を行いました。その様子は、2020年6月11日のブログに書きました。

 

あれから1年。例の梅酒を試飲してみます!

地下坑道に置いてから、しばらくはちょくちょく様子を見に行ってましたが、普段は人が入らない旧坑道で、トロッコ用の線路が残る足場の悪い場所だったので、半年間ほどすっかり放置していました。でも、梅酒の存在を片時忘れたことはありませんでした。梅酒おいしいですよね。

 

1年経った地下坑道の梅酒です。気温は1年を通してだいたい17度でほぼ一定。この特殊な環境が浸かり方にどう影響するのか。

 

汚い文字で申し訳ない。新潟の日本酒「苗場山」で漬けてます。

アルコール度数は21度。日本酒度は+10の甘いお酒です。

 

事務所に戻ってきました。空き瓶に梅酒を詰め替えます。

全部は入れず、半分は残して、また地下坑道で熟成させます。

 

空き瓶に入れ替えました。透明の小さな瓶が試飲用です。

なんだか、色が薄いような。でも黄金色でなかなかきれいです。

 

自宅で漬けた梅酒(右)と比較すると、やっぱり色が少し薄めです。

自宅で漬けたほうも、全く同じ南高梅に苗場山で漬けたもの。分量もほぼ一緒です。

この段階で、やはり地下坑道で漬けた梅酒と自宅で漬けた梅酒で大きな違いが出ました。ちょっと驚きです。

 

待望の試飲です!

今回はさらに比較用として、自宅にて焼酎で漬けたものを用意しました。写真だと一番右です。

左から順に、鉱山仕込み(日本酒)、自宅で漬けたもの(日本酒)、同じく自宅で漬けたもの(焼酎)です。

なお焼酎はキンミヤを使いました。なかなか凝ってるでしょ?

色の違いもはっきりしています。鉱山仕込みが一番薄く黄金色。右端の焼酎仕込みはかなり濃いめです。

 

肝心のお味ですが、鉱山仕込みはとても淡い味です。ほんのり梅の香りがする甘いお酒に仕上がっており、とても口当たりがよかったです。梅のしみ出し方が弱いのか、ちょっとわかりませんが、黄金色の色味のとおり、とてもライトで飲みやすい梅酒に仕上がっていました。

 

一方、同じ条件で作った自宅仕込み(日本酒)は、梅の味はよく出てますが、ややえぐみというか、野性味が出ていて、味が濃い感じがしました。少し水で割った方が飲みやすい気がします。焼酎で作った自宅仕込みもなかなか良かったです。キンミヤはアルコール度数が25度と、ホワイトリカーよりも低いので、飲みやすい感じがしました。こちらも水割りのほうがいいですね。

 

どれが一番かというと、手前味噌で恐縮ですが(というか全部自分で作ってますが)、やはり鉱山仕込みが一番ですね。水で割ることなく、そのままロックで飲むのが最適です。ほどよく酔えて気持ちよかったです。やっぱり初夏は梅酒ですね。

 

鉱山仕込みの残り半分は、再び地下坑道で熟成させます。

それにあまりに美味しかったので、もう1本、新たに仕込んで置いておきました。今度は岡山県産の梅と倉敷市玉島の酒造会社、菊池酒造の梅酒用日本酒で漬けてます。今度は一升瓶まるまる使って作りました。1年後が楽しみです。

 

ということで、鉱山の地下坑道で梅酒を漬けたら、自宅で漬けるのとは明らかに違う味になることがわかりました。

酒造メーカーの皆さん、ちょっと試してみませんか?