鉱山ブログ
有田焼といえば日本で最も有名な陶磁器のブランドです。
佐賀県の有田町が有田焼の産地ですが、海側の伊万里市、またお隣の長崎県波佐見町も含めて、日本屈指の磁器の生産地となっています。日本における磁器の発祥地で、瀬戸や九谷も有田・波佐見などの肥前から技術を学んで陶磁器の生産地となりました。
そんな有田焼に原料を供給しているのが、佐賀県嬉野市の塩田地区にある粘土屋さんです。塩田地区では、有田焼や波佐見焼の原料となる天草陶石を粘土に加工する工場がいくつかあります。渕野陶磁器原料さんもその中の1社で、今回はご縁があって、同社が発行するニュースレター「ジキよまんば!!」に土橋鉱山の紹介文を掲載していただきました。
実際は紙で配布されていますが、PDFをいただきましたので、こちらに掲載します。
ジキよまんば27号
なおバックナンバーは、渕野陶磁器原料さんのホームページに掲載されています。
弊社以外の陶石・長石の鉱山が紹介されている号もあります。
これを契機に、ぜひとも有田・波佐見でも土橋鉱山の認知度を上げていきたいところです。
有田や波佐見で使われる原料は熊本県の天草陶石が一般的です。弊社の土橋陶石は、現在のところテスト出荷があるのみで、土橋陶石を使った有田焼や波佐見焼が生産された実績はありません。まさに新規開拓の最中です。天草陶石と土橋陶石はよく似ているところがありますが、焼き上がりの色味が違ったり、成分にいくらかの違いがあり、まったく同じようには使えないようです。
私としては、何かうまい具合にご利用いただいて、ぜひとも土橋陶石で作った有田焼や波佐見焼が実現することを願っています。ありがたいことに、地元の窯業試験場などでいろいろとテストをしてもらっており、将来的には原料としてご利用いただくことがあるかもしれません。
個人的には、有田や波佐見の町や風景がとてもいいですし、あの辺りは海も山もあってご飯がおいしいので、何とかレギュラーのお客さんを見つけて、年に1回か2回、出張と称して肥前旅行を楽しみたいと思っている次第です。