鉱山ブログ
弊社は主に陶磁器向けの原料を掘っている関係で、以前から備前焼の作家さんとは交流があります。その中で、ひときわユニークな作品作りに取り組んでいるのが、若手陶芸家の石田和也さんです。
昨年は窯焚きの様子を見学させていただきました(2020年11月10日の記事)。その後も、弊社原料を使って作った硬質磁器(還元焼成)用の精製セリサイトや、弊社の地下坑道で石田さん自身が自分で採取した粘土を使った作品づくりなどに取り組んでおられます。
そんなチャレンジングな様子を海外の映像作家の方がドキュメンタリーの短編映画にしています。現在はまだ製作中なのですが、その編集途中の映像を見せていただきました。石田さんの活動や作品づくりがメインテーマの作品ですが、弊社の地下坑道で粘土の採取をしている石田さんの姿も映ってます。私もちょいちょい映ってました。映像のテンポやカット割りなどが、まさに海外ドキュメンタリーといった感じで、とてもかっこいい作品です。
予告篇がありましたので、こちらに掲載しておきます。
短編映画を見終わった後に、坑道で採取した粘土や精製セリサイトで試作した作品をいくつか見せていただきました。
とても不思議な仕上がりです。粘土の一部に白い石が残っているのが面白いですね。石田さんの地下坑道で採取した粘土のみで作っています。
こちらは精製セリサイトで作った作品です。まるで太古の貝の化石みたいです。こちらの作品は、弊社の応接室に飾る用として頂いてしまいました。とてもありがたいです。
いかがでしょうか。まさに新時代の備前焼だと思います。
弊社、土橋鉱山の蝋石、陶石、そして珪石は、いずれも鉄分が極めて少ないのが特徴ですが、蝋石、陶石、珪石いずれも耐火度に大きな違いがあり、焼いた際に溶けてガラス状になる場合もあれば、白磁のような真っ白な塊になるところもあり、独特の変容になるのが一つの特徴だと思います。
今後も石田さんの作品づくりをバックアップさせていただきたいと思います。
新時代の備前焼がどんどん出てくることに期待しています。
また、その他にも、備前焼の作家さん、また備前焼に限らず陶芸家の皆さんでご関心があれば、お気軽にご連絡いただけたらと思います。弊社陶石を水簸して作った精製セリサイトの販売も行なっています。個人作家さん向けに小売しておりますので、その辺りもお問い合わせいただけたらと思います。