鉱山ブログ

備前焼作家・森一朗さんの個展「縞々」が天満屋で開催されました
2022年7月24日 | カテゴリー: 鉱山記事

近年、弊社の地下坑道から採掘される陶石や蝋石を使って、新たな備前焼づくりに取り組む作家さんが増えつつあります。

 


森さんの展示を紹介するパンフレットと弊社にご提供いただいた作品群。

 

森一朗さんもそんな中のお一人で、弊社の陶石を精製したセリサイト粉末をご提供いたしました。今回の展示でも何点かセリサイトを使った作品がありましたので、許可をいただき、天満屋の個展で撮影させていただきました。

 


こちらの細工物はすべてセリサイトでできています。かなり細かいですね。

 


こちらは鋳込みで作られています。セリサイトだけでこんなふうにできるのはちょっと驚きです。

 

備前の土とセリサイトの両方を使った作品。独特の雰囲気が出ますね。

 

展示会の全景。備前の土のみで作った伝統的なタイプもあります。


個展はすでに終わっていますが、今後も土橋陶石を使った作品が登場すると思うので期待大です!

 

備前焼は「日本六古窯」に数えられるほど知名度の高いものですが、その伝統に甘んじることなく、次々と新しいものを作っていかなければならない、そんな気概を感じます。

 

私自身、陶磁器の原料となる鉱石を日々掘っていながら、備前焼との接点がまるでなかったのが不思議なくらいだったので、今こうして新進気鋭の備前焼作家さんとお付き合いができることは大変うれしいです。

 

岡山県の備前市は、正直そんなにパッとしたところはありませんが、文化面では備前焼の伝統があり、産業面では日本有数の耐火れんが・耐火物の産地でもあります。人間と「火」に関わる仕事を古代から続けてきた町であり、そういったユニークなところを日本や世界にアピールしていきたいと思っています。