鉱山ブログ
立坑ケージのお話の続き、ついに完結編です。
なんと修理が完了しました!
立坑ケージそのものの説明は、【その1】をご覧ください。
立坑ケージの仕組みと動作については、【その2】をご覧ください。
立坑ケージで発生した故障については、【その3】をご覧ください。
修理は今年の6月と11月、おおむね2回に分けて進められました。
作業としては、試運転中に切れてしまったワイヤー、その先に吊るされていた重りを地下113mから回収して修理。また、切れたワイヤーの交換と、これと合せて、ケージ(カゴ)側のワイヤーも交換。といった流れで行われました。
こちらが立坑の外観図です。
昨年11月に重り側のワイヤーが切れてしまい、重りが地下に落下してしまいました。
こちらが内部構造を示す図です。
今回は重りの回収と、重りとケージのワイヤー両方を交換します。
地下の立坑乗り場に落下した重り。
今年6月、重りの回収と重り側のワイヤー抜き取りが行われました。
ワイヤーを抜き取る様子、すごく重い。
巻室のドラムからもワイヤーを抜くための切断作業
そして11月、今度は新品のワイヤーに付け替えるとともに、回収した重りを再びワイヤーで吊るす作業に行いました。
新しいワイヤーを入れている様子。
オーバーホールされた重り、再び地下へ。
断続的な工事を経て、1年ぶりに立坑が復活しました。
でも、まだまだ修理が必要です。ケージが老朽化しており、新たに作り直す必要があります。それに、ケージを左右で支えているレールも劣化がひとく、補修工事をしてやらないといけません。
かつては毎日利用して、人員の運搬にも活躍した立坑ですが、現在は年に1回使うかどうか、それに保安上、人員は乗せられないので、道具や機械の上げ下げにしか使ってない立坑なのですが、もうここまで来たら、産業遺産の保存事業です。
これから数年かけて修繕を行い、あと30年は使える状態で残したいと思います。
鉱山に残る現役の立坑です。
弊社にお越しの際はぜひとも見学してやってください!